スプリット人格。




一人の透けてる奴が、俺にスッとちかづく。

「……あ…………」

ガタガタと足が震える。

ニタァと不敵に笑う女…の、透けてるこいつ。

「ツギハ、オマエラ………。」


――…

「レオ!」

「ッ!!!」

バッと布団を這いで、上半身を起こす。
ハァ、ハァ。
呼吸がかなり荒らい。

「遅刻するから。早く準備してよ。」

目の前にはミナト。幼馴染みの女が立っている。
額を触ると、汗がビッショリ。
何でこんな汗かいてるんだ?

「……?何か、潮クサい。」

「え?」