全てが終わり、家路を辿る人の群れ。 駅に向かって流れるその群の河はまだ興奮が冷めやらぬようで、熱をもって朱く見えた。 酔っ払い達。 輩の大きな笑い声。 リンゴ飴を大事そうに持った女の子は、父親の背中で小さな寝息をたてている。