ハンズ

キャベツを手際良く切り、大きなボールに放り込んでいく。

弘兄はチラッとふてくされる俺に視線を投げ、ポケットから最終兵器を取り出した。


「イヤとは言えないよなァ。」


ジャラッとこぎみよい音を立てて、弘兄の掌からぶら下がるソレ。

待ち焦がれていた、バイクのキー。