ハンズ


《2》

コトブキを出た後、ただ、千尋に会いたくて

気付けば病室の前に佇んでいた。



真っ白なドアをボンヤリと見つめ、千尋を想う。


その、小さめに整えられた顔。

鈴が鳴る様な、可憐な声。

そして、あの瞳。


どんな時でも、千尋は優しく俺に微笑みかけてくれた。