ハンズ

O市立科学館を出た瞬間に、降り出した雨。

駅までと思い千尋の手を取って走ったが、予想以上の雨足に近くの喫茶店の軒先に逃げ込んだのだった。



「ごめんね。」

濡れてしまった小さな肩を震わせている千尋を見て、申し訳なく呟いた。

繋がれた千尋の掌は、何だか熱を帯びているように感じる。