ハンズ

《3》

「バカだなぁ。
やめとけよーー。」



電話越しの准の声。

見えなくとも、顔は想像出来る。

左頬を少しだけ器用に持ち上げた、嫌そうな顔。


その溜め息までが、耳に痛い。

「巧を見てるんじゃないんだぞ。
千尋が見てるのは、お前の兄貴だ!」