ハンズ

《2》

カーテンが揺らめく向こう側。

小さな人影が映っていて、ソッとこちらを伺っているのが分かる。





祥子さんに見送られてその302号室の白いドアを叩くと、小さな声がかえってきた。

昨晩、聞いた声。

それは鈴が鳴るような、可憐な声だった。