緋龍と偽姫




「全く…うちの若から…緋那ちゃんを奪うつもりですか?」



俺の声は異常なほど…冷静だった。




本当なら、俺が麗の盾にならなきゃいけないのに…。



それを緋那ちゃんが…代わりに…。



多分…左目は失明するんだろうな…。



約束したのにな。




傷付けないって。





あー。自分に腹が立つ。





緋那ちゃん、麗を守ってくれてありがとう。






恩返しに…。





この女が2度と現れ無いようにするから。