緋龍と偽姫






目の前の光景が…信じられなかった…。





なんでだよ!




緋那!





俺の腕の中に居る緋那は…。





左目にナイフが刺さっていた。





なんで…俺を…庇った…。





「…ら…い…」




「緋那…」






「…ぶ…じ…?」





「あぁ。無事だ」






「…よか…っ…た…。



ら…い…。




だい…す…き…」






っ…!!






緋那から聞きたかった言葉…。





「緋那!しっかりしろ!今すぐ病院行くからな!」






「塁、輝。


後は任せた。



岳は緋絽を連れてこい」






俺はそう言って、用意されていた車に乗り込み…病院へ向かった。





死なせねぇ。