緋龍と偽姫





「麗さま!これ!受け取ってください!」


鬼はそう言って袋を麗の前に出してきた。



「…いらね」


麗はそう言って歩きだした。



だけど、鬼は諦めずに…麗に近付いた。



「受け取ってください!」


そう言って、麗の腕を掴んだその時だった。








ーガシャンッッ!








「あっ…。」


「げっ…。」




緋那ちゃんの愛妻弁当が…麗の手から落ち…。




地面に…ばらまかれた。






「ごっ…ごめんなさい」





鬼は慌てて謝る。