次の日
「あの、原田さん」
「ん?」
「私って誰の班でしたっけ?」
「総司だろ」
「ですよね……」
今日の空は、最近続く雨。梅雨真っ盛りの季節にしては青空だ。
雲がちらほら浮かんでいるが、特に雨の降りそうな雰囲気はない。
隣を歩く大柄な男は、私の言いたいことに気づいたのか自慢げに見てきた。
「ははーん。何で?っつー顔してるな」
「巡察だって原田さんの班とは関係ないはずですが……」
「ま、土方さんが決めたんだし仕方ねえだろ」
土方さんの決めたこと。
つまり、私と原田さんが選ばれたことには何か理由があるのだな。
あの人はそういった人だからな。
「ついたぞー。ま、本番まではまだ時間はあるが、絶てぇに捕まえんぞ」
京の町の一角、今は何の代わりもないここが、私の今日の戦いの場だ。