串を見つめて歩く私に、沖田さんは笑顔を向ける。
「どうしたの?そんな悲しい目して」
別に悲しい目なんでしてませんけどね……。
だいたい、自分のせいだとわかっているだろう。
ゴミなんぞ渡しやがって。
「で、どうして秋羽は僕に着いてきてるの?」
「何となくです。私の部屋もこっちなので。……あ、今日って巡察ありますか?」
「今日?今日は……ないかな?」
「そうですか」
なんだ、つまらないな。
せっかく入隊したというのに。
「暇なら平助の隊にでもついていきなよ」
平助の隊か……ついていってみよう。
巡察なんて、楽しみだ。
私は、串を放り投げて平助の部屋に走り出した。
「串を放っちゃダメでしょ?★」
直後私は、恐ろしいものを見た。