ーーートントントン
「はぁ……」
振り返ってため息をつく。
この人たち、馬鹿だ。
私が代わりに料理をしているというのに、3人は何もせず眺めている。
『何かしてください』
と言ったら、3人は包丁のリズムに合わせて踊り出した。
そーゆー事じゃないんだよ。
もういい。放っておこう。
ーーーしばらくして
「できた」
全く、何人分を一人で作らせるのだ。
「どうも、どうもー」
料理を運ぶ。
……一応、料理をたくさん運ぶ時は使えるな、こいつら。
「いただきます」
バラバラにそう言って、個々で食べる。
我ながら普通だな。
山本さんにはまだまだ及ばない。
「うまっ!」
「これ誰が作ったんだよ」
だが、他の人からすると美味しいらしい。
家事ができる自分に感謝だ。
そのおかげで、かなり隊士からの評判もいい。