ああ、夢か……。
そして、昨日の出来事は夢ではないのだな。
「どうなっているのだ……私は」
もう一度、紅月霧無を鞘から抜いてみる。
だが、光らない。
なぜあの時は光ったのだ?
「それより、今日この先、私がどうなるかだな……」
私は、顔を洗うため井戸を探す。
いつも、朝起きているのは4時だから、この時間帯はさすがに新撰組でも起きないだろう。
部屋から出ると、汚いものの空気は綺麗で美味しい。
まだ、ビルだ車だなんだと、できてはいないからな。
井戸、井戸♪っと。
「井戸の使い方など、わからないのだがな」
1人で苦笑するものの、別に寂しくはない。
勝手にこんな世界で1人で来たとはいっても、何かと落ち着いている。