好きな人の、視線の先に。




「城田さいってー!」


その日の放課後、橋野ちゃんが叫んだ。


「なにそれ、やり過ぎだよ」


「ねー」


「ねー、じゃないし!ちょっともうあいつに関わるなー!」


「私から喋りかけるのはもうしないよ」


「そうだ!なんか言ってきたら無視!」