「藍川!」



やっと聞こえた愛しい声。


少し意地悪をしてやる。


私はニヤケを抑えながらも、怒ってますよアピールをする。


振り向かない私に、城田は本気で怯えだした。(失礼だ)



「ご、ごめん」


「……」


「楽しみで、寝れなくて、そしたらいつの間にか11時前で」


「……」


「ごめんなさい、何が欲しい?」


「……」




そろそろ可哀想になってきた。


城田は私の反応を見てあたふたしている。


可哀想だけど、段々と楽しくなってくる。




「……藍川」


「……」


「凄く楽しみだったんだ、本当にごめん」