好きな人の、視線の先に。



「早希ちゃんでしょ」


ショートボブがよく似合う、とってもかわいい人。


私がそう言うと一瞬目を見開き、顔を赤くした。


「当たりだね」


「お前も早く言えよ」


肯定の言葉を聞いた瞬間、ぎゅっと心臓が握り潰されるような痛みが走った。


違うよ、そんなわけない。