「ママ、ピアノ弾いてや~♪コラボしようよ。」

「じゃ、練習しとくわ。」

考えてみれば、綾はまだ25歳くらいだったか。

美沙の中では、徐々にいろんな想いが、混沌としていくようだった。

このときはまだ、綾の才能に惚れているだけと思っていた。

綾のなかでも、もともと、美沙には好意を抱いていたものの、なんとなく年上だし、相談乗ってくれるので姉のように慕っていた。