美沙の店は、美沙がひとりで切り盛りしていた。

なにげに歌ったうたが、美沙のこころを揺さぶった。
上手いのは知っていたはずだった。

きっかけになったのは『奏』

それは、心地良い声で、美佐のこころを鷲掴みにした。

「いい歌だね~。ママ感動したわ~。」

「そんなこと、言うてくれて、うれしいわ~。ありがとね…。それも料金に含まれとんかな~(笑)」

「そんなんじゃないよ!ほんとのことだよ。」