男の子が いうことに こころ辺りがない
村長さんは 男の子にききました
「ワシは キミと会うのは 初めてだし 落とし物をしたという事もないと思うのじゃが・・・・・一体・・・・何をおとしたのかな?」

すると男の子は村長さんに近付き 自分の持っているムシとりアミをわたしました。不思議な事に男の子のわたした手は ケムクジャラでした
「はい・・・・村長さんの落とし物だよ。あみに穴が あいちゃったから もう 一緒にムシとれないね。村長さんが 大きくなるにつれて 心に穴をあけて いっぱい大切なモノを落としてる事に気付けなくて 僕 ずっと 拾ってきたんだ。でも お母さんが 言ってた・・・・落とし物しないと 新しいモノはいらないって」

そのムシとりアミは確かに村長さんのでした。でも 誰だかわからないのです

すると 男の子は
タヌキのお面を
外したのです
「子供の頃 一緒に 遊んだタヌキだよ。あれから村長さんは お顔にたくさんのお面をつけたけど 僕は タヌキだから お面をとってもタヌキだよ。ムシとりアミ返せてよかった」

そう言い残すと
子だぬきは
北の森へ帰ってきました
村長さんは思い出したのです。
子供の時
遊んだ 子だぬきを・・