画面の向こう側の君に


朝練も終わり、教室へ行く。


朝学習が始まるまではあと五分ぐらいある。


コミュが気になる。



私はカバンをおき、机の影でケータイを開く。


さっきまで話していた、数人と中学の友達からのラインがきていた。



それに素早く返す。

「神谷ちゃん、せんせきたよ。」


ふと、隣の席から声がして、顔を上げるとこちらも朝練あとの藤川愛子がいた。


「うん、ありがとう」


昨日掃除のために机上にあげた椅子を下ろす彼女にそう反応し、ケータイをポケットにしまった。


キンコーンカーンコーン…



ケータイ依存性になってしまったのか、私にはこのあと数時間サイトが見れないのが辛い。



それにしても、ノアという人物。


変な奴だったな。