画面の向こう側の君に

慣れ

そんな風にしてやりとりを重ね、いつしか私は高校2年になった。


いつの間にか秋斗は自分のなかでどんどん存在が大きくなっていた。


「ねぇ聞いてよ。」

相談はいつも秋斗。

わかってくれるっていう安心感と。

時々言われる好きに、今思えば転がされていただけなのかもしれない。

「どーした。
いってみ。」



言えばこうやっで聞いてくれるけど。

鬱陶しいと思われていたのかもしれない。


私が必要だなんて、大切な親友だなんて。


…好き。だなんて。



私を転がす嘘だったのかもしれない。




始めて私は、顔が見えないことへのさみしさを抱いていた。