画面の向こう側の君に


最近の秋斗は何も言わなくてもわかってくれる。


それはきっと秋斗の過去にも色々あったからだろう。


「うん、実はね彼氏と別れたんだぁ」


はじめは『なんでもないよ』と隠していた私だけど、近頃は聞かれれば相談に乗ってもらっている。


こんなとき、すぐに頼ってしまうのは私の悪いくせなんだと思う。


すぐに既読がつく。


私はそれを見つめ、唇を噛み締めた。


人は弱い。誰かを頼りにして、けどそうやってささえあわないと生きてはいけない。


「浮気でもされたか?笑」


一発で当てちゃうのは私を理解してくれてるからかな。

「そんなとこかな。
もう誰も信じられないよ」

それとも、

「大丈夫、時間が癒してくれる。
だから、笑って。

俺は笑っているお前が好きだから」


私を特別視してくれているからなのかな…?