空からの贈りモノ

-心愛said-

今日も玲也がいつもの場所にきた。

心愛が1番好きだった場所。
そこは、山の上の崖だった。
夜景がすごくキレイにみえて
星空が輝いてみえた。

かすみ草を一束握った玲也。
空を見上げる玲也。今日も笑顔。
なのに、次第に笑っている玲也の
細い目から流れる一粒の雫。
また、流れてまた流れて
大好きな玲也の笑顔は涙で台無し。
玲也はかすみ草を持ったまま
崖の下の車道に行くといくつものかすみ草が積み上げられた場所に
また、かすみ草をおく。

まるで、上から落ちても
死なないように。
心愛はここで死んだんだ。
だから、玲也は心愛が1番好きだった
かすみ草を心愛が死んだ場所に
毎日毎日おいてくれるの。

そして、胸の前で手をあて
ひとり言。

「心愛、覚えてるか?
遊園地行ったよな。帰り喧嘩して
でも、ヒール折れて歩けなくなった
お前をおんぶして、2人で笑って
仲直りしたよな?楽しかったよ...」

心愛、覚えてる。おぼえてるよ。
そう言いたいのに聞こえないよね。

「じゃあ、また明日な、」

やだよ。まだいてよ。さみしいよ。
何度も叫んだよ?
でも、やっぱり聞こえないんだ。