一応、入学式は終わってると思うんだけど確認のため、

「え~っと入学式はもう済んだ?」

「はい」

じゃあ、こいつ何探して道に迷ったんだ?

「じゃあ、君は何をしようとして道に迷ったの?」
すると、小さい声で

「えっと、クラス発表の場所がわからなくて・・・」
こいつもかよ・・・

前に聞きに来たやつも、これと同じ質問だった。
はぁ、心の中でため息をつきながら女の子には、貼り付けた笑顔で

「それを探してて、道に迷ったってわけか」
すると、なんだか申し訳なさそうに

「・・・はい」

「じゃあ行こう」

「えっどこに?」
は?
ふざけてるの?

「えっどこにって、クラス発表の張り紙の所だよ」

「あ、そっかそれを探してたんだった!」

「は?」
コイツ、頭大丈夫?

「いえいえいえ、なんでもありませんっ」
なんでもなくねぇだろ。
でも、それでも俺は貼り付けた笑顔で

「そう?ならいいけど」

といってみせる。

コイツみたいなやつの事を、天然っていうのか?

初めて見た天然に、思わず引いてしまう俺。

うわーマジかよ・・・。


天然なやつらは、みんなこうなのか?
マジないわー。

なんて思っていながらも、張り紙の所に連れて行ってる俺。

この作業、マジでめんどくさい