十世学園高等学校――






『編入生をご紹介します』




吉川校長先生が、あたしの事を、紹介した






「「編入生?




ヤロー?




それとも女!?」」




色々な噂されながらも、あたしは、ステージに立った






『――一瀬 萌です。
皆様に好まれる様に、全力を尽くしたいと思いま……』




あたしは、周りの光景に、凍り付いた






共学とは聞いてたけど、まさか――






男の子だらけ、だったなんて――






『えー。
彼女は、来たばかりなので、1-2の皆さん、仲良く。
一同、起立っ、礼!』




あたしは、突っ立ったままだった






「一瀬さん?」




あたしは、吉川校長先生に呼ばれて、ハッと、我に帰った






「あ、いえ、何もありません……」




「男の子だらけで、驚いただろうけれど、みんな良い子だから、気にしないで、ね?」




そう言って、吉川校長先生は、頭を撫でてくれた






「…はい!」




そうだ






まだ悪い人って、決った訳じゃないんだから