『ねぇ、ちょっと起きて』

トントンと肩を叩く。

『ん…ッ…』

相手はまだ寝ている。


起こすがまだ起きない。
それを続けて10分が経った頃…。

『良いから…さっさと…起きなさいよッ‼‼‼⁉』

ガンッと相手の腰を蹴った。

『いっ…‼‼‼⁉』
そのまま、相手はベッドから落ちた。


『何すんだ…‼‼‼』

『何すんだあ?ここは私の家よ‼誰よあんた‼何あたしの家にいるのよ‼』

怒鳴り散らした。

が、相手は何も言わなくなり黙った…。

『あー、悪ぃ悪ぃ!寝る所がなくてさ?ちょーど!あんたの家の窓が空いててさ!』

ヘラヘラしながら私に喋りかける。

寝る所がない?私の家の窓が空いてた?
え。嘘でしょ。

『でもさ、女の子なんだから窓空いてるのは良くないって!危ないし!ね?』

『え、あ、うん。ありがと……とかじゃないっ‼‼‼』

【女の子】この単語を言われたことがなかった。

正直嬉しかった。