目を覚ましたアキに、これ以上辛い思いはさせたくない。

眠ってた年数分、アキには幸せになる権利がある。
沢山笑って、喜んで、時には嬉し涙を流して。

私の話が少しはアキの笑顔の種になってくれればいいな、と思う。


「そっか…うん。それがいいと思うよ。アキ君がお腹が痛くなるぐらい笑えるようなこととか、本気で涙しちゃうぐらい感動することとか、いっぱいいっぱい経験しよう。私も協力する!」

「弥生…」


弥生の優しさが、凄く胸に染みた。

塞ぎ込んだ私から離れずに側にいてくれた弥生。

ありがとう。
私、変わるから。

アキが起きた時、心配されないように。
アキが起きた時、涙よりも笑顔を先に見せれるように。