先生にも親にも危険だから志望校を変えろって散々言われてきたけど、アキの夢を応援するのが私の夢なんだって、聞く耳も持たずに強行突破した。

そして今日は運命の合格発表の日で、一人で見に行くのが怖くてアキについてきてもらった。

その結果、奇跡的に合格。

これからも一番近くでアキの応援が出来ると思うと、嬉しさと、受験から解放された喜び、達成感で、掲示板に載る自分の受験番号を前に涙が出てきた。

それを優しく制服の袖で拭って、おめでとう、と一番に言ってくれたアキ。
この笑顔にも胸が締め付けられて、体の奥の方がキュッと苦しくなった。

帰路に着いた後も、さっきのアキの笑顔を思い出してはニヤついてしまう私とは対照的に、


「俺、今からまた秋人のとこ行ってくる」


やや声を下げて言うアキに、ついムカッとして声を上げてしまう。


「アキ!もう秋人のことは放っておけばいいじゃん!」

「放っておけないだろ?俺達、幼馴染じゃん。俺達が離れたら本当にあいつ、一人になる」