スリーポイントシュートからフックシュート、ジャンプシュートまで、何本もシュートを決める。
ディフェンスではパスカットを繰り返し、自慢のスピードとジャンプ力でリバウンドを取る。
だけど、相手チームも負けてはいない。
得点の差を縮めたと思ったら、また広げられ。
ランクSSの優勝候補の意地を見せた。
手に汗が握る。
タイムは残り1分を切った。
相手チームのセンターがリバウンドを取ると、すでに上がっていたキャプテンにロングパスを投げた。
「戻れっ‼︎」
慌てて戻るも、パスは皆の上空を通過し、相手チームのキャプテンへと渡る。
そして、完璧なレイアップシュートを決め、点数は85ー87とワンゴールリードされた。
応援も更に加熱する。
時間がない。
ワンゴールリードされたことを一々落ち込んでなんていられないんだ。

