「お前ら!まだ試合は終わってない!厳しいときだからこそ前を向け!足を動かせ!仲間を信じろよ!」
秋人の喝が、静まり返った場内に響き渡る。
まだ秋人は諦めてない。
秋人の目は、まだ死んでいない。
それどころか、メラメラと燃えている。
多分、応援団も半分諦めモードに入っていたと思う。
だけど、秋人の言う通り。
試合はまだ終わってないんだ。
ここで足を止めた方が、負けだ。
次から次へと、思い出が頭の中に蘇る。
「頑張れ…」
アキと秋人と私で語り合った夢。
“俺、絶対インターハイ行く!”
“俺だって!インターハイだけじゃなくて、三大大会制覇してやる!”
“じゃあ私は二人を声が枯れるまで応援する!”

