「明日、インターハイの決勝だよ」


泣いても笑っても、明日の試合が最後。
秋人の場合、本格的にバスケが出来るリミットでもある。

どうか、悔いのない試合を。
良い思い出になるような、素晴らしい試合を。


「秋人を見守ってあげててね?アキ」


アキの寝顔にそう呟くと、開けた窓から髪を攫うような爽やかな風が吹いた。


「アキ…?」


今、アキが「当たり前だろ」って、言った気がした。


そうだよね。
大丈夫だよね。

だって、秋人には強い味方がついてるんだから。



明日、二人の最後の戦いが、幕を開けるーーーー。