「綾ー、もう朝よー」
お母さんの声で目が覚めた。
なんだか、心地の良い夢を見ていた気がする。甘い、ケーキのように幸せな夢。
支度を終わらせ、家を出る。するとそこには、見たことのない男の子が立っていた。よく見ると、林原高校の制服を着ている。
「お前が、笹井 綾?」