こんなことをしながら帰っていると、あっというまに家についてしまった。高野君と話す時間はとても楽しくて、すぐに過ぎ去ってしまった。
「じゃあね、高崎君。送ってくれてありがとう。」
「じゃあな、笹井。…明日からもよろしくな、…お隣さん。」
“お隣さん”と言うときの高野君は顔を少し赤く染め照れていて、なんだか見ている私まで照れてしまった。そんな気持ちを隠すように
「こちらこそよろしくね、お隣さん」と、笑って返した。