「また笑った!」
「……」
「え、ちょっと八重!?どこ行くの!?」
「散歩」
「だ、か、ら!やめなって!時間も遅いし!」
「じゃあ帰る」
「じゃあ送る!」
ヘヘッと笑って踵を返した私の隣に並ぶ高橋幸満。
思ったよりも近い距離に離れようとも思ったけど、トコトコとついてくるライムが可愛くて、まぁいいかと歩いた。ニヤけてしまった。本当にライムは可愛い。私はべつに犬好きという訳ではないが、ライムは特別可愛いと思った。
そんな私に隣の男はクスクスと喉奥で笑う。
ウザったくて肘でドンッと殴ってやれば、おかしかったのか吹き出して笑いだした。え、何こいつドM?
「あんたってよく笑うね」
「そういう八重はあんま笑わないよね」
「まぁね。まず笑える事が少ないし」
「そう?」
「そうよ。なんか最近は特にイライラする事が多いし」
「へ~。生理?」
「……」
「いて!嘘だよごめんって!」
