俺の今の姿を有里がみたら、 嫌な顔、するだろうか… 管がいっぱいなこんな俺を… 有里は嫌うだろうか。 「じゃあ、また明日来ますね、おやすみ」 「あ、はい、おやすみなさい」 いつの間にか、 点滴は終わっていて、 仕事が終わった看護婦さんは 病室からでていった。 明日か… それまで一人か… 俺には家族がいない。 両親、二人とも、 俺が小さい頃に帰らぬ人となった。 有里に内緒にしてもらい 違う地域で行かされたのだ。