「大丈夫か?」
心配そうに私の顔をのぞく悠くん。
「大丈夫だよ。ありがとう」
私がそう返事をすると、
悠くんはニコッと笑い、ソファに座った。
キーンコーンカーンコーン。
「チャイムなったけど、有里授業は?」
「え?」
授業…?
はっ!
私、授業いかなくちゃ!
「わ、忘れてた!」
「ぷっ笑」
「な、なんで笑うのー⁉︎」
「ははっ、お前かわいすぎ笑」
「か、かわいくないっ」
私は悠くんに笑われたことよりも、
かわいいっていわれたほうが
なぜか心に残っていた。
「なー有里」
「ん?」
「お前…まだあいつのことがすきなのか?」
「ほぇ…?」
あいつ好き…?
私は何のことかわからなく、
悠くんの顔をみた。
目があい、私のことを真剣にみつめる悠くん。
「悠くん?」
いつもの笑顔の悠くんじゃなく、
真剣な眼差しでみつめてる悠くん。
「ゆ、悠くん…?」