ちょうど信号が赤から青に変わって、
私が一歩歩き出した時、

「有里」



樹の声が後ろから聞こえた。




声が聞こえたと同時に
腕に冷たい感触が伝わる。





「俺じゃだめか…⁇」
「…え…⁇」
「俺じゃ…だめか…?」