今日、華音が一宮学園に転校してきた。



 転校のことを転校当日の朝に言われた華音は、驚きと不安を隠せなかったようだった。



 だけど、それは初めだけで、クラスメートの相川莉奈が話しかけてくれたおかげでやっと笑顔が戻ったみたい。




「颯真、おっはよぉ!」



 机に座ってボーとしていると、背後から元気な声が聞こえた。



 その声の主は見なくても分かる。



「おはよう、藍斗」