「それに、もしかして華音に何か言った?」



 そう聞くと、ビクッと反応した。



 やっぱり……。




 おかしいと思ったんだよなぁ。



 華音の様子がおかしくなったのはちょうど丸井が俺のところに来るようになった時くらいだし。



 しかもさっき、教室から去っていく華音を見てニヤリと笑っていた気がしていたし。



 華音だっていつも丸井がやって来ると悲しそうな顔をしついたし、それは明らかだった。



 その証拠に目の前の丸井の目がゆらゆらと揺れていた。