これ以上何かを言われる前に私はその場から逃げた。



 問い詰めてしまいそうで。




 葉月ちゃんのことどう思ってるの?って……。





 けっきょく今日はあまり颯真と顔を合わすことを避けていた。



 話しかけられても作り笑いを浮かべていた。



 そのたびに心配そうに私を見ていた颯真に、少し罪悪感がした。



 だけどやっぱり葉月ちゃんのことが気になって……。



 その日の夜はあまり寝付けなかった。