「今から行きたいところがあるの。着いて来てくれる?」



「……? 着いて行きますけど…、改まってどうしたんですか?」



「そうですよ。そんな改まって……」



 不思議に思って首を傾げていると、ホッとしたみたいで立ち上がった。



「じゃあ、行きましょう!」



 すると、ママも立ち上がって私の腕を、咲良ママは颯真さんの腕をつかみ、襖に向かった。



「ちょっ、ママ! 何で腕をつかんでるの!?」



 そんなつかまなくても逃げたりしないのに。