「じゃあ帰るからな」



「あ~、はいはい。……あっ、颯真」



 帰ろうと玄関を出ようとしていた颯真を捕まえて耳元で何かを言った咲良ママ。



 その言葉を聞いた颯真は、顔を赤くしながら何か怒ってた。




 いったい何を言われたのか……。



 きっとそれを聞いたらもっと怒るだろうからあえて聞かないけど。




「素直じゃないんだから、颯真は。……華音ちゃん、颯真をよろしくね」



「……? はい、分かりました」