今までこんなキレイな和風なお屋敷に来たことないし、来たとしてもここみたいな立派じゃない。



 私の家はどっちかっていうと和風系の建物より洋風の建物だから、颯真の家はすごく新鮮だったの。




「颯真様、華音様。お屋敷に参りましょう」



 さっきここまで連れてきてくれた運転手さんが私たちに話しかけてきた。



「はい、分かりました。ほら、ちゃんと着いてこいよ? ここ広いから迷子になりやすいし」



 ニヤリと笑いながら私を見てくる颯真。



 なっ、何よぉ! バカにして!



「なるわけないでしょ、バカ!!」