「都さん、ありがとうございました!」



「いいえっ。でも、あんなに小さかった華音様が婚約だなんて……。なんだか早いわね」



 そう言った都さんの顔は、本当のお母さんみたいだった。



「本当ですよね……。いきなり婚約者がいるだなんて、びっくりですよ」



「確かにそうですね」




 そのあと、私たちは2人で小さく笑った。



 そこに、ちょうどタイミングよく下からママの呼ぶ声が聞こえできた。