そして、私にキスをして


いつものように川のすぐそばで話していたら、お父様は急に真剣な顔になった。

そして…

「リリー、私と結婚してくれないか。一緒にこの国を平和に保っていこうじゃないか。リリー、私はあなたを幸せにする。絶対に幸せにする。約束する。だか、王である私の妻になることは苦労ばかりかけるかもしれない。でも、私はリリーと一緒になりたいと思っている。リリー、君ははどう思っている?」

お母様はまさかこんなことを言われるなんて思ってもいなくて、理解するのに時間がかかったらしい。

でも、初めて会った時から一目惚れをしていたお母様は断るという選択肢は考えていなくてすぐにでも返事をしようと思った。

だけど、身分のこともあり小さな村で静かに農家をやっている自分に比べ、相手は国をまとめている王様。

誰が見ても不釣り合いで。

お母様は迷った結果お父様に

「大変失礼なことはわかっておりますが、少しだけ時間をくださりますか?急なこと過ぎて私の頭ではついていけないのです。ゆっくり考えさせてもらえませんか?」