そして、私にキスをして


扉を開け中に入ると、そこはまるで自分のいた世界とはかけ離れていた。

そこには家もなければ、高いビルもない。
人がいる気配もしない。

ただ見渡す限り辺り一面緑で見たこともない植物がたくさんあった。

動物や昆虫はたくさんいるみたいだけど、それはどれも見たことがないものばかりだった。

聞こえるのは何かの鳴き声と水の音だけ。

アリスは動物は大好きだけど、昆虫は苦手だった。

だから、アリスはこういう場所は少し苦手で足がなかなか前に進まなかった。

そんなアリスを見たアーサーはアリスにこう声をかけた。

「アリス、怖いのですか?まぁ、無理もないですね。ここは元の世界とは少し違いますから。」

そう言って手を差し伸べてきた。

アリスは迷うことなくその手を握った。