そして、私にキスをして


今のこの状況を理解したアリスはここへ来て初めて恐怖を感じた。

もしここが本の中の世界だとしたら、私は一体どうやって帰ればいいの?!

お母様は?!お父様は?!
一体どこにいるの?!

アリスは今ここでは自分一人だけしかいないということにとても悲しい気持ちになった。

私はこのまま一生ここで一人で暮らすの?!

これから出会うであろう運命の人と私はまだ出会っていないというのに。

やっと15歳になって大人になれたと思ったのに。

もっといろんなことがしたかったよ。

お父様やお母様にまだ親孝行ができてないというのに。

アリスは今後の未来のことを考えてその場で泣き崩れた。