お昼になりアリスはだんだんとその場に慣れてきてしまい、少しつまんなくなってきていた。
自分のバースデーパーティーだというのに、アリスはお城の中を探険していた。
誰にも言わず一人で。
お父様とお母様は来客してくださった方一人一人に挨拶をしに回っていて、相手にはしてくれなかった。
そんなことがちょっと寂しく思ったアリスはつまらないのでお城を探険しようと考えたのだ。
アリスは生まれた時から庶民の家で暮らしていたため、お城に来ることは少なくお城がどんなところなのかはっきりとはわかっていなかった。
その好奇心からというのもある。

