『これで…華のJKになれるっ!!』


「仁菜、よかったな」


そういって、雅樹は私の頭をポンポンと叩く。


『うへへ。』


早く制服着たいな〜…「神ノ藍学園」の制服めちゃめちゃ可愛いんだよな〜


「仁菜ー!帰るぞー!」


『あ、うん!』



雅樹と私の家はお隣同士。


まるで少女漫画の様な設定だが、
恋愛などという発展もなく、約15年生きてきた。お互い一度もそういう風に相手を見たことが無かったのだ。


『あ〜もう何か凄いドキドキする…』


「仁菜、あれだけ頑張ってたもんな」


『でも雅樹だって、私より馬鹿なのに…よく頑張ったよっ…』


「一言余計なんだよ…」


おいおい…と涙を拭くふりをする私の頭を雅樹が叩く。



『痛いな〜…』


「うっせ…!」



雅樹は嬉しかったり、照れたりすると、いつも頭を叩く。


癖だ。



それを知ってる私は、


『ふふっ…』


っと笑うと、


「なっ、何笑ってんだよ!!」



と、また私の頭を叩いた。